売上が伸びない本当の理由を知っていますか?

こんなに良い製品なのに、なぜ売れないのでしょうか?という経営者様が、多く相談に来られます。あなたは、モノが売れない本当の理由を知っていますか?製品が売れないという多くの方々は、本当の理由を理解していないのではないかと思います。売れない理由はとても単純です。そもそも売りにくい製品、サービスになっているのです。

そもそも「製品やサービスが売りにくい」とはどういうことなのでしょうか?
製品やサービスを上市する前に、次の事をしっかり考え、調べていない事が原因です。

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売上が伸びない本当の理由を知っていますか?

1. 誰に売ろうとしているのか?(誰に?)

ターゲットを特定する時に、絞り込みができておらず、広いターゲット(たとえば、若い女性)に売ろうとしていないか?ターゲットは広く取るほど、訴求が難しくなります。製品の情報に触れた時、「あ!これ私が求めていた商品だ!」と思ってもらえないと売れないのです。具体的に言うと、「首都圏のマンションに住む、30才代の料理好きな、小さい子供がいる家庭の主婦」この位まで絞り込む必要があるのです。

絞り込みが必要なのは、対法人営業でも同じです。単に金属加工を行う中小企業というだけでなく、たとえば「自動車関連の部品を、小ロット削り出しで製造する年商5億円規模の金属部品メーカーで名古屋地区に所在する企業」という具合です。

絞り込むと売れる可能性が低くなると思いがちですが、逆だと考えてください。想定が正しければ、販売は確実に絞り込んだターゲットから拡大していきます。

2. ターゲットに製品やサービスのどのような特長を勧めようとしているのか?(何を?)

お客様が製品やサービスを購入する時、何が検討材料になるのでしょうか?
通常モノを買う時、自分にとってどのような価値を提供してくれるのか?または、どのような問題を解決してくれるのか?が最も重要な検討テーマになります。つまり、ターゲットのニーズと自社製品・サービスが提供できる価値が一致しているか?顧客が解決したい課題を自社製品・サービスは解決できるのか?が最重要であると言えます。

3. 顧客にとっての価値、解決できる課題は、自社どのような強みや経営資源によってもたらされるのか?(どのように?)

2で特定した進めるべき顧客価値や課題解決は、自社のどのような強みによってもたらされるものなのか、或いは他社とのどのような差別要素が生み出すものなのかを明らかにします。

例:化粧品の多くのメーカーが、この考え方をしっかり伝えて売上をあげています。

Step 1 誰に?(ターゲット)

一重瞼を気にする、二重にして目をパッチリ見せたい女子高校生

Step 2 何を?(顧客にとっての価値)

二重にして目をパッチリ見せ、可愛くなる事が出来、それが長時間持続する

Step 3 どのように?(自社の強みの活用)

当社独自のウォーターブルーフ技術によって可愛さを長時間持続

上記の3つ(誰に、何を、どのように)を、事業ドメインを言います。この事業ドイメインが新製品の開発段階から明確化されていないと、売りにくい状態に陥ってしますのです。また、ドメインを明確化するために、事前調査が必須なのですが、これを行わずに、或いは不明確なまま進めてしまうと「良い製品なのに売れない」という事態に陥ってしまうのです。

4. 必要な事前調査とは何か?

1. 顧客のニーズの強さを調査する。
  • インタビュー(ターゲットとなる相手先、及び、市場を知る専門家)
  • アンケート(インタビュー結果を基に設計し、できるだけ多くのターゲットに実施する⇒製品によるが、500票以上が望ましい)
2. 市場規模の推定

アンケート結果等で得た結果から、市場規模を推定する。

3. 競合先調査

ユーザニーズと市場規模を明確化したら、同じフィールドで戦う事になる競合先
について調査し、それぞれの製品の特徴及び優位性、地域性、想定顧客のタイプ等について分析し、ポジションマップ等を作成する。また今後参入が見込まれる競合先についても調査しておく。

これらの調査がしっかりしている事が絶対条件と言えます。しかし、多くの企業様の場合、このような調査・分析を行わずに印象だけで進めてしまう事が多く、その事が売れない原因となっています。次回は売り方(売れる手順)について、解説致します。

自社製品の売り上げが伸びずに困っている企業様、私どもにご相談下さい。適切な解決方法を具体的にご案内致します。

この記事を書いた人

稲田 裕司Yuji Inada

自動車メーカー出身。平成6年からコンサルタントとして活動。コンサルティング会社取締役を経て独立。マインズコンサルティング代表取締役就任。経営戦略、マーケティング戦略、販路開拓、新事業構築等を専門領域とする。中小企業基盤整備機構アドバイザー、中小企業大学校中小企業診断士養成課程講師等を20年以上に渡り担当、大手から中小企業まで幅広くコンサルティングを手掛ける。

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